あなたは信号無視をしますか?~規範とは~

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誰もいない、誰からも見られていないところで、あなたは信号無視をしますか?

「こんなところで信号無視したところで、事故する危険性は低いし、そもそも誰からもみられていないんだもん」と思うのが普通です。

でも私は、信号無視したら引きずってしまいます。良心の呵責によって夜、眠れない時もあります。

性格上の問題もあるかもしれませんが、私の一つの信念がこんな小さなことでも情動を生み出すのかもしれません。

その信念とは、、、

規範を自分の中につくる

規範とはルールのことです。

世の中にはいろいろなルールが存在します。その社会規範を自分のものにするのです。

昨今再びブレイクしている『君たちはどういきるか』吉野源三郎著 の言葉を借りるなら、

肝心なことは、世間の眼よりも何よりも、君自身がまず、人間の立派さはどこにあるのか、それを本当に君の魂で知ることだ。そうして、心底から、立派な人間になりたいという気持ちを起こすこと

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 要するに、善悪の判断をするとき、他人の意見によって決めるのではなく、自分が良いと思うことを選択しなさいということです。

先に言った、「社会規範を自分のものにする」とは、社会がそう決めたからそれに従うのではなく、自分の良心に従って行動するということ。

自分の規範と社会の規範がお互いに行ったり来たりする相関関係でなければならないのです。

もう少し咀嚼して言うと、誰かから見られている、見られていないは関係なく、自分の思うままに動けることです。

信号無視のような、やってはいけないという否定形の規範に対して、肯定の規範を例に出すならば、電車の中で座席を譲るという行為があがります。

電車やバスの中でお年寄りの方や妊婦さんには席を譲らなければならないという法律がなければ、ルールも存在しません。

譲るかどうかは自分次第です。ただ、周りを気にしてはいけません。ここで譲ったら俺は脚光を浴びるに違いないと思うことも傲慢です。ただ無心に自分の規範の中で行動するのです。

 

教師の資質

本当はこのような心得は誰でもが持っておくべきです。でも特に、教師という仕事はこの考えをなおざりにしてはいけません。

学校の先生は学問を教えるだけが仕事ではありません。生徒指導、つまりほめたり、叱ったりの賞罰の評価も同時に行わなければならないのです。

評価には基準が存在します。その基準は教育者の価値観(規範)で決まります。

例えば昨日、私が学生ボランティアであったことを挙げると、授業中ウィンドブレーカーを着ている子に対して着用禁止だと一貫して注意していました。

その先生のことを悪く言うわけではありませんが、その子がどうしても寒いと言い、暖房の温度もそれ以上あげられない状況だったら、私なら特別処置としてその日だけウィンドブレーカーの着用を許します。寒くて授業が聞けないというのは本末転倒だからです。

他にも、バレンタインのチョコレートを見かけたらどうするか。叱るか、注意喚起で済ますか、スルーするか、人によって基準は異なります。

個の規範はそれぞれ違って当たり前です。

でも、全員一致でなければならない規範も存在します。例えば、授業妨害、カンニング、暴力、など様々ありますが、これらはすべて許してはなりません。規範にも最低限持つべきものも存在します。

教育者が子供に伝えようとする価値と彼自身の行動(「しめし」)との間に矛盾があったり、教育者の価値が社会的に支持されていないのであれば、子供は不信に思います。

規範にもそれぞれ個人の範囲があるものの、その規範が社会の規範に適したものでなければならないのです。

そして教師は常に社会の規範に適した行動が求められるのです。